レガシー(みらいへの遺産)を生み出そう

  • 2019/1/23

日本のインバウンド市場が急成長を遂げている今の状況を、2020年の東京オリンピック・パラリンピックというピークにむけた一過性の特需としてとらえている人々が、いまだに多くいる。2020年はあくまでもひとつの通過点にすぎない。インバウン振興は、言うまでもなくオリンピックに向けた集客戦略ではなく、日本のみらいがかかった生き残り戦略である。そこにちょうど五輪やワールドカップなどの開催という好機が偶然に重なったにすぎない。だからこそ、この好機を確実に捉えなくてはならない。

それは大会期間中にどれだけの訪日外客を集められるのかという短期的な問題ではなく、これらのイベントに向けて今からいかにしてレガシー(みらいへの遺産)をうみだしていくのかという課題なのである。英国のロンドンは2012年の五輪開催に当たって、50年先を考えて投資を行ったことがよく知られている。ロンドンのオリンピックパークは今なお進化が続いており、まさにレガシーとしてまちに息づいている。同様に2000年開催の豪州のシドニーでも、五輪会場がそのまま、スポーツ施設としてだけではなく、MICE会場として十分に活用されている。

このように五輪特需だけで短期的に儲けようという考え方ではなく、それに向けての準備の中で、ポスト五輪時代に勝ち残るための自らの、そして自地域におけるレガシーを創出していくことに意識を向けるべきである。

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